【努力賞】
【テーマ:仕事をしたり、仕事を探したりして気づいたこと】
興味のある仕事
日本大学三島高校  鮎澤諒  16歳

僕は、仕事は人生の中で多くの時間を費やすことなのでとても大切なものだと思う。仕事に就くことは、まだまだ先のことのように思っていたが、考えてみるとそうでもないことに気がついた。僕はこの先、大学に進学することになるだろう。せっかく大学に進学するならば、就職を意識して進学先を決めることができればいいと思ったからだ。大学で学ぶことが、そのまま就職につながるとは限らないが、将来就く仕事のための資格を取得できたり、学んだ知識を仕事に役立てることができればと思う。

今、興味を持っている仕事は、臨床工学技士だ。祖母が大学病院に入院していた時、大学病院の施設や設備を見る機会があり、見たことのない機器がいろいろあり、この機械は何をするためのものなのかと興味がわいた。もともと機械が好きなので、医療も機械も両方学べる臨床工学技士は、自分に適している仕事だと思った。あまり認知度の高い職業ではなく、表に出て活躍するかんじではないが医療機器のスペシャリストとして、やりがいのある仕事だと思う。

具体的な仕事内容としては、人工心肺装置、人工透析装置、人工呼吸器などの医療機器を適切に操作したり、いつでも問題なく使えるように保守点検を行ったりすることだ。最新医療機器に支えられている医療現場には、必要とされている存在だ。そして、まだまだ医療機器はめざましく進歩していくと思うので、現在、臨床工学技士をおいていない病院でも工学技術を持った人材が活躍できるようになればと思う。

では、どうしたら臨床工学技士になれるかというと、臨床工学技士養成課程のある大学や専門学校で三年以上学び、指定科目を終了して、次に国家試験に合格しなくてはならない。このように誰でも思いたったらすぐ受験することができる試験ではないので、計画的な準備をする必要があると思う。そして臨床工学技士の国家資格のほかに、関連する検定試験もある。メディカルエンジニアリング技術実力試験や、臨床専門認定士、透析技術認定士、体外循環技術認定士、呼吸療法認定士、臨床大気圧治療技士などがある。国家資格にプラスして、認定士の資格を取得すれば活躍できる場が広がっていくと思う。

また、資格を取得し実際に医療現場で働くならば、医師や看護師など他の職種のスタッフとの連携も大切になってくるだろう。どんな仕事にも言えることだか、コミュニケーシュン力は必須である。臨床工学技士が向き合うのは、あくまでも機械であるが、機械だけに注視するのではなくその先の患者さんのことも考えることが大切である。臨床工学技士が扱う医療機器は、助かる可能性が高い患者さんに使われる。しかも患者さんの亡くなる直前には臨床工学技士は撤収していることが多く、死目に合うことはあまりない。この仕事の特徴でもあるが、機械の先には人間がいて、そこには、生と死があるという意識を持っていたいと思う。

最後に今回、仕事について改めて考えることができた。生活のためだけに仕事するのではなく、プロとして仕事をして、社会とつながり貢献できる人になりたい。

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