私の夢は、臨床心理士として働くことである。
子供の頃から、人の心や感情、人間関係、人の生き方に関心が高かった。自分の生き方を常に模索していた。臨床心理士という仕事を知ったのは、30代後半だったろうか。
4人の子育てのまっ最中で、高卒の私には大学院卒の資格のいる仕事は、夢のまた夢であった。しかし、心理学を学びたいと放送大学に入学。13年目にしてやっと卒業が目前のところまできた。現在、卒業研究に取り組んでいる。幼稚園児だった末子も、はや大学生である。資格を取って就職し、子供の学資にするはずが、子供の卒業の方が早そうである。
しかし、学びの途中に友と作ったサークルが、私の夢を力強く後押ししてくれている。
放送大学で出逢ったコラージュを、地域で実践している。主に主婦達のサークルだ。
公民館で、月1回コラージュを作成しながら、趣味や健康、悩みや生き方まで何でも話す。コラージュの「相手を批判しない。そのまま受け止める」「情報を大切にし口外しない」という守りが、皆をリラックスさせ、本音を出せる場所にしている。
また、私の気づきの空間でもある。人の素晴らしさを感じられる。お蔭で人と深く関わり、人の変化を感じる喜びを味わえるようになった。この感動が、働きながらでも夢に向い続ける原動力だ。
臨床心理士の前に、精神保健福祉士になり働きながらさらに学び続けたい。そして経験を積み、学びを深めながら臨床心理士の資格を得たい。そして働き続けたい。
放送大学を卒業するのに、通常の3倍以上の時間がかかっている。この夢がかなうまで私の人生の時間が足りるかどうかもわからない。でも、あきらめない。
今、この途中の道のりの中でも、気付き、喜び、困難を克服する快感を感じられるから。
夢の仕事へのベクトルだけは、私の中で持ち続ける。働きのなかで人と関わる。仕事という枠組みが、私の能力を伸ばし、守ってくれる。
今の仕事は、夢の仕事ではないけれど、中身は同じつもりでやっている。職名は違うけれども、夢の仕事エッセンスは、今の仕事の中にもある。夢につながる仕事にしている。
なぜなら、仕事は全て人とつながっているから。私とこの世界をつなげてくれるもの、それが仕事だから。
今も、夢を持って仕事をしています。