【 努力賞 】
【テーマ:仕事・職場・転職から学んだこと】
営業一筋34年
長崎県 牧千尋 58歳

私は、大卒後、昭和56年に某製造販売会社に正社員として入社。営業職に就き、5回の転勤はありましたが、転職なしの34年勤続です。長年、職場で多くの営業マンと接してきて、仕事が出来る人と出来ない人の間には、いくつかの明らかに違いがあります。

その中から主だった違いは、次の5つになります。

@優先順位の差。優績者は本文(販売目標のための新規顧客開拓や販路拡大等)を第一義に心に決めて、今すぐ実行に移す。低迷者は、本文とは直接は関係がない雑用に意識が向きがちである。

A質の差。優績者は価値ある無駄(セールス先での居留守や無視や断り等)の地道な積み重ねの先に成功(成約)が待っている事実をしっている。低迷者は諦めが早く、策や要領に走り、無為な時間を過ごしている。

B量の差。優績者は、気力が充実しており、朝のスタートが早く、時間が許す限り夜まで訪問し続ける。低迷者はやる気が乏しく、朝のスタートが遅い上に、早目に切り上げて帰路に就く。

C転換期(配置転換や転勤や転職等)の捉え方の差。優績者は現状打破もしくは更なる飛躍のチャンスと捉えて新天地で人の何倍も努力するので勝利者への道が開かれていく。低迷者はチャンスでは気づかずに現状維持のままやり過ごすので、何も変わらない。

D困難や苦難に直面した時の責任の所在の差。優績者は、自己責任(自分のいたらなさや努力不足)と受け止めて、自分のせいにするので、愚痴を言ったり弱音をはいたりしない。そして、そこから、さらに努力を積み重ねるので行き詰まりがなく、限りなく光り輝いていく。低迷者は、会社が悪い、上司が悪い、商品が悪い、客が悪い、景気が悪い、市場が悪いと言うように自分以外のものに責任転嫁して人のせいにするので、愚痴が出やすい。そして、そこから努力を怠るので行き詰まり、悪循環へと陥っていく。

以上のように、両者の間には、長年に渡る歴然とした実力と実績の差があり、低迷者が一生かかっても達成出来ない結果を優績者は10年で達成出来ると言っても過言ではない。

正直に言えば、若い時に比べたら、気力も体力も衰えています。ただ、今までも私の営業の原点は34年前の新入社員の時に社長から教わった2点になります。それは、「当たり前の事を当たり前にする」と「営業は足である」です。

時代は変わっても人の心を開くのは心だと思います。営業において心は足であり、誠実で真剣で熱心な訪問の継続は、少しずつですが確実に相手の心の扉を開いてきます。

当たり前の事を当たり前のように実行し続ける事の難しさと凄さを実感しております。

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