【 努力賞 】
【テーマ:私が実現したい仕事の夢】
将来に残してほしい事
広島県 尾茂田夏江 80歳

先の短い人間が、未来について述べる事ではないが、

日本古来より伝えし、技術者、職人の、育成が、今は、無いに等しい。

すばらしい技術が目に見えて、此の世から消えて行く、契約社員も、便利とは思うが

これも、一時しのぎにしかならない。もう少し将来を見通し、今の内に技術を後世に残して行くよう心がけてほしいと思う。
建物一つ作って行くのも、型だけにごだわり、高いお金を使えば立派と思う関係者の傲慢な態度、自分の懐から金を出す訳でもないのに、口ばかり出す。

私は自営にて、工務店を40年ほど手伝って来ましたが、柱一本でも、昔のよさをぬいてツーバイフォーと云う、外国から渡って来てパターン、パターンで壁が出来、一ヶ月もすれば人が住める、そのような家は、10年もてば御の字で、高いお金を出し、借金だけが残るような時代です。

日本古来の家は、手入れさえすれば、百年二百年と、持って行きます。

日本の大事な技術を、今、残して行かないと大変な事になると思います。

マンションと云えば聞こえはいいけれど、早く云えば少し大き目の箱の中です。

土を踏まず、動物としての機態はなくなり、心の機態も止まり、ロボットの様な人間ばかりを育てて行く事でしょう。

大事な世界遺産を守って行くためにも、日本の技術を残してほしいし、育てて行く事に努力を向けてください。
この良き日本を大切に守ってほしいと願うものです。

昨日も建前をしておられた前を通りましたが、木|くずを圧縮したパネルを、外側内側も一枚のパネルで、朝出かける時壁に2、3枚立掛けてありましたが、昼過ぎには廻りは出来て窓だけ空けてありました。がこれでは、見た目だけの家です。

今、息子は県立高校の建築科の先生ですが、ほとんどの生徒が、本物の建築が知りたいと、宮大工を望んでいるそうです。

このような将来を思っている生徒達もいます

本建築をやりたいからと、就職の時は必ず伝えるそうです。

今、本建築を業としている、工務店はあまりありません。生活の為にのみ、あえて職がありながら、下請にて甘んじています

我が、主人は町家を専門にやっていましたが、絶対に責任を持って仕事を大切にしていました。今、振返っても、業種の方々の和があって、一軒の家になると、私も努力して来ました。

政治的な事はわかりませんが、議員の人たちは将来を見つめて、目先の事も大事ですけど、日本のために、未来を見つめてもらいたいと思います。

70年、平和の日本を築いて来た、この国を大切に思ってほしいと、願うものです。

世の人も くずれて行くよ 和の世界

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