【 努力賞 】
【テーマ:仕事・職場・天職から学んだこと】
お客さんの優しいひとこと
静岡県立磐田農業高校 伊藤日菜 18歳

「ありがとう」
お客さんのこの言葉と笑顔が私の元気とやる気の源です。私は、高校に入って接客業のアルバイトを始めました。この接客のアルバイトを始めてから私は、一人の人間としてたくさんの成長ができたと思っています。最初は、初めて働くという場に行って、年も離れた先輩方ばかりという環境に慣れることに必死でした。それに、覚えることもたくさんありめんどくさいと思ってしまうこともありました。だんだん仕事にすこしずつ慣れてきて、一人で接客できるようになり、私は初めて接客の難しさと大変さを知りました。一日に何十人ものお客さんの接客をします。そのお客さんたち一人一人性格が違い、言葉のとらえ方も全然違うということが分かりました。それに対応できるようになるには、今まで教わってきたことをやるだけではなく、自分の力でどうやったらお客さん全員が笑顔で帰ってくれるかを考えなければいけませんでした。それは、とても難しいことでした。その日初めて会った人の性格をたった数秒で感じとるのが、最初は全然できませんでした。その人にとっていい気持ちになると思ってやったことも、とらえ方が違うとその人にとっては、不快な気持ちにさせることだったりすることもありました。ですがそれはほんの一部のことで、お客さん一人一人のことを思って接客を工夫するようになってからは、ほとんどの人が笑顔で帰っていくことが増えていきました。さらに、
「ありがとう、頑張ってね」
という言葉をかけてくれるお客さんも増えました。私は、この言葉を聞くたびに頑張ってよかった、これからももっと頑張ろうという気持ちになりました。

私は、この経験をしてから日常生活の中でお客さんの立場になって買い物に行くときは、接客をしてくださった店員さんに、
「ありがとうございます」
という言葉を言うように心がけるようになりました。たった一言ですが、言った側も言われ側もすごくいい気持ちになる言葉だと思います。これからも、接客をする側としても、お客さんとしてもたくさんの人を笑顔にできる人になりたいです。

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