【 努力賞 】
【テーマ:仕事・職場・転職から学んだこと】
仕事から学んだこと
島根県 瀬崎雄太 23歳

私は、農林高校、経済大学を卒業しました。大学の就職活動中に先生に島根電工を受けてみないかと言われ試験を受け入社しました。島根電工は電気工事をする会社で、私が学生時代に学んだ事の無い分野だったので入社出来た事は良かったのですが、続けていけるのか不安でした。しかし、入社して研修を受けた段階では自分でもやっていけると思いました。

現場に出てみるとそれまでの私のイメージとは違いコンセント一つ取り付けるという作業をとってみても、とても大変でした。それに普段はただの壁だ、と思っていた壁の中に、多くのケーブルや配管が入っていて、こんな原始的な方法で私たちは電気を使えているのだと初めて知りました。また、私の中ではコンセントはあって当然のように思っていましたが、実際に自分自身で工事をしてみると研修の時に思っていた自分でもやっていけるという気持ちは打ち砕かれました。その時に、電気の知識の無い私は人一倍努力をしなければならないと思いました。その結果が直ぐに表れました。それは、第二種電気工事士の合格です。それまでに、知識が無いなりに勉強し、分からない事があると先輩や上司に聞き、納得するまで教えていただきました。それまでの私なら、分からないものは分からないからどうでも良くなり、追求するなんて事はしないと思います。合格したときには何事も頑張れば結果が付いてくるのだとわかりました。

半年間の現場実習を終えて営業課に配属になりました。現場の時は営業の方が出庫された材料と指示により工事を完成させていました。しかし、営業は一番に現場を見てお客様の要求される事を理解しそれを踏まえて提案などをしていかなくてはなりません。他にも見積や請求といった仕事もあり、本当に私に出来るのか不安になりました。また現場の時よりお客様と接する機会が増え不安はさらに大きくなりました。そんな時、先輩が「まずはお客さんとたわいもない会話をしてみたら」と言ってくださいました。私は何もやらずに出来ないんじゃないかと勝手に思っていました。その時に、半年前に経験した、やれば結果は付いてくるという事を思い出しました。それ以来、積極的にお客様に話しかける事を意識しました。

営業になり、ある一般家庭のドアホン工事の依頼がありました。私は現場の調査、見積をして工事を受注する事ができました。実際に、お客様の所に行き工事に立ち会いました。この時、挨拶を済まして後は現場の方に任せるという事も出来ましたが、手配した材料に不足は無いかとても不安で、立ち去る事が出来ませんでした。しかし、現場の方が作業をされている問、私はお客様と世間話をしてつまらない冗談を言いながら笑っていました。無事に工事も終わりお客様から「ありがとう」と言われ、とても嬉しい気持ちになりました。この工事は先輩方の力を借りながら完成しましたが、私自身も分からないなりに一生懸命に向き合うことができました。この経験から、どんなことも直ぐに諦めるのではなく挑戦すれば工事を受注できなくても私にとってプラスになる事があるのだと確信しました。

まだまだ一人前に仕事は出来ませんが、今までの経験を糧により多くのお客様と自分の笑顔を作っていけるように頑張ります。

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