【 努力賞 】
【テーマ:仕事・職場・転職から学んだこと】
仕事が私に教えてくれたこと
埼玉県 真下小百里 24歳

私が社会人になってから、1年と4ヶ月が過ぎた。
振り返ってみるととてもあっという問だが、私にとってこの1年は、荒波の中航海するような日々の連続だった。

毎朝5時に起床し、ぎゅうぎゅう詰めの電車で通勤し、会社に着けば自分の知らない業務ばかりが勢ぞろいして待ち受けている。学生の時であれば、少し体調を崩せば簡単に休みを取ることもできたが、仕事となるとそうもいかない。“遅刻しないようにしなくては”“ミスしたらどうしよう”などと考えて、毎日のほとんどが緊張し通しで、平日は疲れ切って家に帰ってすることと言えば寝ること、それに限っていた。なので、唯一心休まる日である休日は私にとって、まるでオアシスのようだった。

仕事のことばかりではなく、人間関係のことで悩み苦しんだこともあった。今までは自分が好きだと思える相手とばかり同じ時間を過ごしていたが、仕事となれば自分とは全く違う考えを持っている人と、1日の大半を一緒に過ごすことが当たり前なのだ。このような周囲の急激な変化によって、身体的にも精神的にも辛くなり、「仕事なんて辞めてしまいたい」そんな弱い自分がふと顔を出したこともあった。

しかし、私は現在も同じ場所で働き続けている。

なぜか?その答えは簡単で、私は独りではなかったからだ。味方をしつつも正すべきことは遠慮なく叱って教えてくれる両親や兄妹。同じ境遇で悩みを共有し合える会社の同期。私に気を配って相談に乗ってくれる優しい先輩。何でも相談できる学生の時からの気の置けない友達。私のすること対して「ありがとう」と感謝してくれるお客様など、様々な接点のある人々から励まされ支えあった結果、今の自分がいる。こんな風に思えるのも、今の会社で働いているからだ。

仕事は必ずしも楽なことばかりではない。むしろ自分の思い通りにはいかず理不尽だと感じることもあるだろう。しかし、周囲の手助けを上手く借りつつ出来る限りの努力をすれば、人として大きく成長することができると思う。だからこそ、私は今の自分の置かれているこの環境に感謝し、たとえ間接的であったとしても、働くことを通して身の回りの人に思返したい。そして周りの人を含め、私自身も楽しく働くことができるようになれば素敵だと思う。

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