【佳作】
私は現在66歳。社会保険労務士とチンドン楽士という二足のわらじで、現役生活を謳歌しています。
22歳で大学卒業、13回の転職経験を経て44歳で脱サラし社会保険労務士開業、翌年チンドン屋加入、現在に至ります。
働く若者に、先輩として伝えたいことが3つあります。
ひとつ『空気読むより本を読め』
KY、上等。自分の人生です。他人に気を使う暇が有ったら自分を磨きましょう。
仕事の専門分野の勉強をしなさい。「時間が無い」という言い訳無用。時間は自ら作るもの、探すものです。SNSで見ず知らずの他人と「繋がる」など、愚の骨頂。通勤電車内は絶好の勉強時間です。
通勤ラッシュが激しいなら早起きして、電車が空いている時間帯に乗ればよい。
仕事以外でも読書習慣をつけてください。
小説、エッセイ、自己啓発、伝記、何でもよい。書物は必ず人生を豊かにします。
ふたつ『早起きせよ』
早起きの目的は、前述した時間を作るためだけではありません。たとえ15分でも早く起き、ゆとりを持って出勤すると1日中落ち着いた気分で良い仕事ができます。
早朝散歩・ストレッチ・瞑想、明確にやりたい目的があれば、早起きできます。夜も無駄な付き合いや、はしご酒は避けて帰宅、一定の時間になれば厭でも眠くなるので早寝の習慣もつき、結果的に健康になります。
私は早起きと通勤電車内の勉強で、13の資格を取りました。資格取得を奨めるのではありませんが、資格を持って独立し、その後も22年家族を養ってこられました。早起きの効用です。
三つ目『三度のメシより好きな趣味を持て』
仕事は辛くても、家に帰れば楽しみが待っている、あるいは週末に楽しみがある。そのことを思い描いただけでニコニコできる趣味を持ち、豊かな人生を過ごしましょう。
私の趣味は音楽です。聴くだけでなく、クラリネットとサックスを吹き、アマチュアのジャズバンドにいたことも有ります。21年前から地元ボランティアのチンドン屋に加入し、地域振興イベントや福祉施設の慰問を中心に活動しています。老人ホーム慰問では、お年寄りが涙を流して喜んでくださり、我々も感激ひとしおです。
プロのスポーツ選手、音楽家、棋士など、好きなことを職業にできれば最高ですが、それが可能なのは卓越した才能と運に恵まれたごく一部の人だけです。また特にスポーツ選手の場合、引退後の人生再設計が大変であることが、報道番組などで紹介されています。
そこで、この文章のテーマ、「二足のわらじ」です。三度のメシより好きなことは、飽くまで趣味として、二足目のわらじとして大切に扱えば良いのです。
仮に一足目の本業が辛い仕事、やりがいの無い仕事であったとしても、それは生活のためと割り切り、その分趣味に打ち込みましょう。
66歳になり、つくづく感じます。光陰矢のごとし。
短い人生、無駄なことに時間を使わず、1日1日を大切に生きてください。ただし、心にゆとりを持って。それらを実践するための3つの提言です。