40年余りに及ぶサラリーマン生活を通じ、「働く若者に」「あ」「い」「う」「え」「お」というエールを贈りたい。
ちなみに「あ」はあいさつを欠かさず「い」今を大切に「う」上を目指して「え」遠慮せず「お」思い切って行動に移すという「あ」「い」「う」「え」「お」である。エールとしては当たり前すぎて、インパクトが弱いかもしれない。しかし、「あ」は「挨拶は時の氏神」という古くからの諺にある通り、対人関係の円滑化には不可欠なものであり、「い」は「今、なすべきことをなせ」という格言が示すように、やるべきことはいつなのかを常に考えることの重要性を強調している。また「う」は「鶏口となるも牛後となるなかれ」を踏まえている。要するに、どんな仕事でも向上心をもって取り組みしかるべき地位に就くよう精進して欲しいということである。そして「え」は不明な点や疑問点等に付き、自身の意見・意思を持って問題が解決・納得出来るまで、上司・先輩等の顔色を伺うようなことはしないで対応してと言うことである。最後の「お」は熟慮断行せよとの思いに立っている。「三日三月三年」ということばがある。何事に対しても辛抱が肝心というたとえだが、この「あ」「い」「う」「え」「お」を実践すれば、その思いは一層強固なものになると思料する。
それというのも、転職する若者が多いという現状があるからである。我々の時代では想像も出来なかった情報化社会である昨今に鑑み、「遅くとも着実なものが勝つ」ということの正当性を強く主張したいのだ。
「結論を急ぐ」という風潮にも配慮していただいきたい。「あ」「い」「う」「え」「お」の真髄を理解してもらえればよりわかりやすいと考える。すなわち、「あ」「い」「う」「え」「お」はじっくり考えてから結論を出すなり行動するなりに刮目しているからである。
「働く」ということは「働き続ける」と同義なのではと思っている。「継続は力なり」というではないか。くじけそうになった時、心強い味方となってくれるのが「あ」「い」「う」「え」「お」であると自負している。
ひとりでも多くの「働く若者」が「あ」「い」「う」「え」「お」に共感し、心の糧として頂けることを願ってやまない。