【努力賞】
はたらくということ
筑紫女学園中学校  樋口詩乃  14歳

はたらくって、いろいろな意味があると思います。例えば、仕事をしてお金をもらうためにはたらくこと、誰かのために無償で動いてはたらくことなど様々です。でも子供の私から見ても「この人絶対にやる気なくて嫌々ながらに仕事してるな」とか、「そんなんだったら何でこの職種にしたのか」とか色々思うことがあります。

私の母は看護師をしていて、仕事に対して熱心です。人に尽くしたり、人のために動くことができるような人なので、看護師に向いていると思います。でも、看護師の大変なところは、患者さんだけでなく医師や同僚とのコミュニケーションをしっかりとらなければならないことだと思います。もちろん仕事に熱心ではない人もいるので、接し方も難しいし、イラだつときもあると言っていました。

母は、

「でもそれが仕事だし、みんながみんな良い人なわけじゃない。世の中にはいろんな人がいるんだから、どんな人とでも仲良くなれたり、人見知りをしないような順応性を持ってた方がいいよ。」
と言いました。仕事って一人じゃできないものが多いと思うし、人と協力することも大事なんだと思いました。

一方父は、デザイナーをしています。この仕事は、一人一人センスや感性は違うので、個人個人にしか出来ないことの方が多いそうです。自分にしか出来ない仕事ってかっこいいと思います。それはいろんな人から必要とされることが人よりも多いからです。

いろんな人から必要とされる、もしくは愛されるような人ってたくさんいると思いますが、例えば芸能人も職業です。歌をうたったり、芸を人に見せて笑わせるなど、芸能人の中でも何種類もあると思います。私はつい、歌手を見たときに、いいなぁと思ってしまいます。歌をうたったり、ダンスをしたり、バラエティ番組に出て人と話すだけでお金がもらえるんだと思ってしまいます。それは、芸能人なりの苦労や、下積み時代のことを知らないからです。それはどんな職業についても同じです。自分がその仕事をしてみないと、今実際に働いている人の悩みや辛いことはわからないと思います。もし自分に将来なりたいものがあって、それになれたとしても「思っていたのと違った」とか「この職業は私に向いていないかも」とかがあって、すぐに転職してしまうことがあるとテレビでよく聞きます。でも最初は先輩との上下関係や、知らないことばかりで苦しいことの方が多いと思います。仕事をするということは、根性を持って最後までやり遂げることだと思います。そのためにも、まずは自分に合った職業を見つけてみたいです。

仕事をして働いている中で、ボランティアなどの義務ではないことをして「はたらく」人は本当に尊敬できると思います。そんな人は自分に余裕があるように見せかけて、本当は仕事もすごく忙しいような、ずっと動き回っていることが多いように感じます。自分のためだけでなく、人のため、社会のためを思ってどうすれば役に立てるかをよく考えて動けるような人になりたいです。

私はまだ将来何になりたいとかいう夢もなく、今をふらふら生きているという感じになってしまっています。でも何年、何十年か先になった時、「あの時もっとこうしていればよかった」と後悔することが無いように、出来ることをしっかりやって、未来にはやりたい事を職業としてはたらけるようにしたいです。

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