【努力賞】
子育てと仕事の両立
あすなろ会  関口希美  22歳

わたしは小さい頃からの夢がある。それは専業主婦になる事だ。働くことが嫌だから、仕事が嫌いだからという理由ではない。私の両親は共働きで幼い頃から家にいなかった。学校から帰ってもお母さんは家にいない。仕方のない事だとは分かっていたけれど、やはり常に寂しさがあったのは事実だ。だから私は家で子供の帰りを待ってあげたい。自分の子には私が感じた寂しさを感じて欲しくないと思い続けてきた。

働き始めて約1年半がたった。環境にも慣れ、仕事にも慣れ、やっと働き甲斐や仕事での達成感や喜びも感じられるようになった。今年度から私の支店に来た先輩が子育てと両立し時短勤務として働いている。先輩を見ていると、こんな生活が私にできるのかと不安になる。朝早く起き子供を保育園に送りそのまま職場へ来る。1日の仕事を終えそのまま保育園にお迎えに行き帰る。そしてご飯を作ったり洗濯をしたり、日中できない家事をする。子どもが具合が悪ければ仕事を休まなければならないし、自分だけの都合では動けない。とてもハードだなといつも感じる。

しかし、先輩はこんなにいい環境は他にないから子供ができて辞めちゃうのは本当に勿体無いと言っている。その言葉が少しずつ私の考えを変えている。たしかに時短勤務で残業もなくそのような制度をしっかり使って働ける環境はそんなに多くはないのかもしれない。子どもの体調面で不安な事があっても上司に相談したりして融通もきいている。

この職場に就職でき働くことができている今、考えることはもし自分が結婚して子供ができたとき、産休も育休も取得でき時短勤務も可能な今の職場を辞めてしまうのはとても勿体無いのではないかと感じるようになった。

子育てで忙しいにも関わらず働く女性が増えてきたことによって、そのような女性を少しでもサポートできるような制度が近年増え、働き続けられる環境が整ってきている。

私が子育てをするのが何年後になるのかは分からないが、その頃には今よりも少しだけかもしれないが女性が子育てと仕事を両立しやすい環境になっているかもしれない。小さい頃感じていた寂しさを感じさせないように働ける方法があるかもしれない。専業主婦ではなく働きながらしっかり子育てもできる。そんな環境に今よりも少しでもなってれば仕事を辞める必要はないのかもしれない。

楽しく子育てをし会社の方々や家族の協力を得てやりがいやを感じながら仕事ができれば、それが一番最高な充実した人生になるのではないかと私は思う。

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