【努力賞】
【テーマ:仕事をしたり、仕事を探したりして気づいたこと】
障がい者にとって過ごしやすい環境と言えるのか
あすなろ会  内田智子  25歳

今年で社会人3年目。職業はお客様と関わる仕事、いわゆる接客業だ。

そんな中私がよく思うことは今回題材にもした“障がい者にとって過ごしやすい環境と言えるのか”だ。

なぜそう感じるのかといえば、日頃わたしは沢山のお客様と関わらせていただき、そのお客様のなかには身体、知的障がいの方がいらして接することがあるからだ。そしてそのなかで私はいわゆる健常者と同等のサービスを提供できているのかと感じることが多々あるからだ。

私は、車椅子のお客様にとって店入口の小さな段差にも障害を感じているのではないだろうか。そして店に設置されている机の高さにでさえ障害を感じるのではないか。諸々そう考え、感じたとき私たちはすぐに駆け寄っていき、手を差し伸べ、健常者と言われる人たちとは違う、ある意味“特別のサービス”を提供することがはたして正しいものなのか。

そもそも小さな段差や物の不便さがなければ障害を感じることはない。

日常生活の中でこどもから高齢の方まで、なにかに制限されてしまう所謂“障害”と感じることのないユニバーサルデザインをより普及し、それが当たり前と思える環境になればと私は強く考える。そうすれば“特別のサービス”は無くなる。

それ以外にも社会人になって改めて考えさせられた、気づいたことは障がい者雇用の件だ。

いま日本の民間企業の雇用人数のうち、2.0%障がい者を雇うように決められている。年数で見れば増加傾向ではあるが企業ごとにみれば未達成の企業が半数を占めているという。

私は障がい者も同様に働きたいと思える企業を選択し、仕事の楽しさや辛さを味わう機会がある、そういう環境、それが当たり前だと感じられることを望んでいる。

実際お客様に「障害に対してもう少し理解してくれれば良いのだけど・・」というお言葉を頂いたことがある。わたしは今後、“特別”に接することなく、たくさんのお客様と関われることができる世の中になることを願っている。

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