【 奨 励 賞 】

【テーマ:仕事を通じて、かなえたい夢】
人間の特権
日本大学三島高等学校  カツマタ ハルナ  17歳

幼い頃はどんな夢も叶うものだと思っていました。ですが時代が流れるに連れて私が想像していたよりもこの世に存在する職業が変わり始めているのです。

AI化が進むこの世界では昔に比らべ、職業の数も減ってきています。身近なところでは、運転手がいない無人の電車やスーパーなどでのレジ、コミュニティーセンターでの受け付けなど人間ではなくAIが対応しているところが多くあります。確かにAIの方が人間よりも多くの情報を持っており作業をするスピードもはるかに速いです。しかし、そんな良い点とは逆に私たち人間はAIに仕事を奪われているということを忘れてはいけません。これから先もきっと今以上にAIが力をつけていくでしょう。今よりももっと、AIが行う仕事が増えていくと思います。そこで私は、そんなAI社会でも人間らしい仕事ができる職業に就きたいと思います。どのような仕事が人間らしさを発揮できるのか。それは芸術分野での仕事です。その中でも私は音楽関係の仕事に就きたいと考えています。

私にとって芸術とはAIには真似することが不可能なことだと思います。人間が作り出すからこそ、互いに共感できたり、それが相手の気持を動かすきっかけにもなったりするのだと思います。では、なぜそれがAIには真似することができないことなのかというとそれは人間とAIが持つ感性の豊かさです。人間は悲しい時に泣き、嬉しいことがあると笑います。人間はその感情の動きで芸術を生み出します。しかしAIにはそんなものが存在していません。感情があったとしても人間の方がはるかに豊かです。だからこそ私は、AIには負けない人間の特権を生かしていきたいと思っています。

どんなにAI化が進んでも芸術はなくなりません。永遠に存在し続けます。これから先のAI社会で私は、人々の心にしっかり刻み込めるような音を作っていきます。それは、人間にしかできないことであり、私の夢でもあります。これからはAIではなく、私の音楽が人々の生活を支えていきます。

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