【 奨 励 賞 】
私は幼い頃から、病気で苦しむ人を1人でも減らす、という夢を持っていました。しかし近年はそれに加えて、日本国内だけではなく海外でも活躍するという夢も持つようになりました。そして私はこの夢を「臨床工学技士」という仕事で叶えようと思っています。
私がこの夢を持つようになったきっかけは父が病気を患ったことでした。私の父は大腸がんのステージ4でした。今、ステージ4と聞くととても重病だったのだと思いますが、当時の私はまだ幼かったのでどれほど重病なのかを全く理解していませんでした。しかし、父が手術を受けた後の傷を見せてもらったり、薬の副作用で足のつめがはがれてしまったり、そういうところを見て初めて重病だったのだと知りました。今、父は再発などもなくとても元気に暮らしていますが、あの時父が入院した先の医師や看護師がいなかったらと思うととても怖くなります。それから私は夢を持つようになりました。また父の病気以外にも夢を持つようになったきっかけがあります。それは祖父と祖母の死です。祖父も祖母も病気で亡くなりましたが、2人の存在は私にとってあまりにも大きいものでした。特に祖母が亡くなったときはその場にいたので何も考えることができず呆然としていました。そんな時目に止まったのは医師と看護師の姿でした。自分の担当の患者さんが亡くなるというのはとても悲しいことです。しかし、いつまでもその悲しみに浸らず、患者さんに手を合わせ、患者さんが早く楽になれるようにと医療機器を外す、そんな姿がかっこいいと思い憧れを持ち、夢を持ちました。
海外でも活躍するという夢を持ったのは、テレビドラマ「ドクターX」で主役であり医師である大門未知子先生が、海外で英語で手術をしていたのを見たからです。一目惚れと言っても良いくらい一瞬でその姿に魅了されました。周囲の人にこのドラマの影響だと言うと、「テレビドラマと現実は違うよ。ドラマの見すぎ。」と言われます。しかし、私はこんな言葉には絶対負けません。
「臨床工学技士」という私にぴったりの職業に出会ったからこそ、私は夢を絶対に叶えます。