【 奨 励 賞 】

【テーマ:仕事を通じて、かなえたい夢】
仕事を通じて、かなえたいこと
日本大学商学部  孔  繁 羽  23歳

私は日本に来て、そろそろ5年間くらい経ちます。日本に来たばかりの最初の1年は、大学に入るための勉強で忙しく、アルバイトをしていませんでした。翌年、日本大学商学部に入り、今は4年生になりました。この3年間、私はずっと同じ飲食店でアルバイトをしています。アルバイトをする当初の目的は、たくさん仕事をすることで、ダイエットしたいということでした。今思い出すと、本当に単純な目的でした。残念なことに、この店の主な料理は、油いっぱいの天ぷらでしたので、今の私の体を皆様想像できるかもしれません。大体半年くらいで、アルバイトには十分慣れました。暇な時、社員や店長、そして他の国の留学生と喋って、文化から人間関係まで、様々なことを知りました。日本のこともあるし、外国のこともある。この過程で、私の日本語はだんだんうまくなりました。そのとき、私はわかりました。私がアルバイトを通じてかなえたいことは、「知識を学ぶこと」です。文化や人間関係など、私が知らないことを全部学びたい。これは、アルバイトをする上で一番重要な目的だと考えます。人間関係について例を挙げると、私はアルバイトであり外国人なので、社員や店長などの悩み事を何でも気兼ねなく聞くことができます。そして、私が直接見聞きした上司と部下の関係を心にとめておくことで、将来日本で働くとき、又は国に戻って、日本企業に入るとき、この経験は宝となります。また、飲食店であるため、国内外のお客がいて、異文化も存在しているため、様々な人と触れ合うことができます。異文化は、話し方、言語、行動などの方面に表れてきます。そして私が異文化に触れる時、面白い、受け入れられない、理解できる、この3つの感情が入れ代わり立ち代わり交錯します。私は大学入試時の、ある教授が出題した問題をまだ覚えています。「もし、あなたが異文化に出会った時、どうすればいいでしょうか。」あの時、私は直接的な答えが言えませんでした。しかし、今の私には答えがあります。それは「異文化を見る、聞く。しかし、それに対して何も言わないで、何もしない。ただ頭を使って、覚えて、考える。なぜなら私が異文化を変えることはできないからです。オブザーバーのように、記録して、分析します」。中国の有名な文学者−魯迅は、「其の精華をとり、其の糟粕を棄つ」という言葉を残しています。つまり、「いいものだけを残して、悪いものは捨てる」という意味です。そして今、私は異文化に出会った時に、これらを意識し実践しています。

以上のことが、私がアルバイトを通じて、かなえたことであり、もちろん未来、最もかなえたいことでもあります。

戻る