【 一般財団法人 あすなろ会 会長賞 】
書道を続けている。と言うと笑われることがある。小学生みたい。とか言われ傷ついたこともある。周りをみても同級生達は、キラキラした運動部が多く、書道というイメージは、暗いし地味で今の高校生からするとそう思うのは致しかたないのかもしれない。私自身もスマートホン、パソコンを使用している為、字を書くことは、減っている気がする。
2020年東京でオリンピックが開催される。世界中の人々が日本という国に目を向ける。これは、大きなチャンスだ。日本の文化をより多くの人に知ってもらい、興味をもってもらえる。そして何より日本の伝統、文化、歴史、様々なことを世界へと発信出来る。そこで私も書道という、日本の文化を伝えることをしてみたいと考えている。実際に交換留学生で来た方に書道をしてもらうととても喜んで頂けている。だから実際に体験するということが大切だと実感している。
書道を仕事にする。と言うと誰もが書道の先生と思うだろう。しかし、ゆっくりと自分の生活を見渡してみてほしい。テレビドラマの時代劇の字や江戸の街の看板やのれん、それは、今とは違い全て書道 (毛筆)で書かれている。それは、何年たっても変えれない、変えようのないことである。
字は、一人一人違う、その時の状態や感情墨の濃淡、書く人の力かげんなど様々である。だからおもしろいし、奥が深い。私自身まだまだ勉強不足だと考えているし、もっと書きたい。もっと知りたい。と 書くたびに思う。だから楽しい。きっと終りということがないのが魅力なのだから。
このように日本伝統文化の一つを仕事として考えている。この先どういう方向へ進むかは、周りと相談し考えるだろう。しかし一つだけ変わらないこと。それは書道を続けて必ず自分の書というものを世界へと発信し日本のすばらしさを知ってもらえる仕事についている。これだけは譲れない。