【 奨 励 賞 】
僕は教師になりたい。そして、色々な人と出会い、感性を磨き、知識を得て人間として成長し続けることが僕の人生の目標だ。
僕は高校生になって一人の先生と出会った。その先生は僕が所属していた部活動の顧問で僕はよく叱られていた。小さい頃からスポーツも勉強も他の子よりもできて、いつも人の先頭に立ってきた。周り の人からよく褒められ、優しくされていたから、自分は当然できる人間だと思っていた。しかし、文武 両道の進学校に入学し、自分に何の魅力もないことに気がついてしまった。勉強面でも僕よりもできる 人はいくらでもいたし、運動面でも各中学校から選りすぐりの才能を持つ選手たちが集まっていたので 僕は高校生になって自信をなくし、挫折した。部活動でも自分が何もできないことに気づかされたが、 自分は何もできないと認めたくなくて、失敗を繰り返し何度も叱られた。そんな時に顧問の先生がおっ しゃった言葉が僕の考え方を変えた。
「人在ではなく、人財になりなさい。」
つまり、いるだけの人間ではなく、人の役に立つ価値ある人間になれ、という言葉でした。確かに僕は、過去に囚われて今の自分を変えることができず、評価されるほどの人間にもなれず、人から見れば ただいるだけでむしろマイナスだった。だからその言葉を聞いた時から僕は、勉強や運動ができる人間 ではなく、人間力のある人間になることを決意した。
僕は、僕が高校生になって気づいたことを多くの学生に気づいてほしい。東京大学を卒業しても、スポーツでプロの選手になっても、社会に出て認められて幸せになれるとは限らない。何を幸せとするか は人それぞれだが、僕が思う人が幸せを感じられる要素の多くは、お金と人間力だと思う。お金を稼げ ても人間力がなければ、人から信頼されず事業を大きくすることはできないし、それはいずれ失敗に終 わるはずだ。だから人間力は生きていくために、幸せになるために大事だと思う。でも、例え人間力が 身についたとしても学力がなければお金を稼ぐことはできない。だから僕は、人間力が大事であること と共に、多くの知識を得て学力をつけて、その豊富な知識のもとに色々な人に出会い、色々な物を見て、 色々なことを感じることの楽しさを多くの子供たちに教えたい。そして、子供たちが社会に出て、自分の幸せを感じ、人の幸せを願える人間になってもらえるように教師として子供たちを支え、僕自身も子 供たちと一緒に理解を深めて成長できるような環境作りをしていきたい。