【 奨 励 賞 】

【テーマ:仕事をしたり、仕事を探したりして気づいたこと】
自分の存在意義を感じられることの重要性
東京都 池 田 琢 也 28歳

私が仕事をしたり、探したりして気付いたこと。それは働く上で職場の人間関係、自分のやりたいこ とが実現できるといったことと同様、あるいはそれ以上に「自分の存在意義を感じながら働けるかどう か」が重要であるということです。自分の存在意義を働く上でどういった時に感じるか。それは職場の 人に必要とされたり、頼りにされた時だと思います。

私は今、社会人になって5年目です。大学卒業後、大手外資系IT企業に入社し、約1年半勤務した後、 退社。約6ヶ月間の転職活動を経て、飲食店検索サイトを運営するインターネットサービス会社に転職。働き始めて約2年半が経っています。前職を約1年半で辞めた理由、それは働く上で自分の存在意義が 感じられなかったからに他なりません。約2ヶ月間の研修を経て、私は大手重工業メーカーがクライア ントのシステム開発プロジェクトに配属されました。一緒に働く人たちはみな私よりも10歳以上年上で、 経験と知識が豊富なコンサルタントやエンジニアばかりでした。経験も知識もない分、クライアントの 会社のことやシステムのプログラミングのことを勉強しながらも、他のコンサルタントやエンジニアが あまり得意でないPCスキルを磨き、小さなことでも他の人の役に立てるよう努力しました。実際そう いった努力が実ることはあったものの、クライアントの業務の特殊性と周囲のコンサルタント、エンジ ニアのスキルの高さ、私の能力不足が相まって1年経っても自分がクライアントや一緒に働く人の役に 立てている、誰かに必要とされていると感じることはできませんでした。毎日夜の10、11時まで働き、他 の同年代の別の企業で働いている人よりも高い給与をもらっている、高い給与をもらっているのだから それに見合う価値を提供しなければと思うものの、努力してもなかなか結果に結びつかない。高い給与 をもらっているのに十分な成果を出せていないことへの罪悪感と自分が必要とされていないことへの無 力感に苛まれる日々でした。私は他のプロジェクトへの異動を申し出ました。しかしそこでも十分な活 躍ができず今の会社で必要とされる、頼られる人材になることは難しいと考え、退職しました。転職活 動では自分の強みである企画力、英語力、行動力を活かせる会社を探し、今勤めている会社への入社が 決まりました。最初は何もわからず教えてもらうことばかりだったものの、先輩がPC操作でわからな いことをすぐに調べて解決したり、英語が必要な場面で日本語に翻訳して、「助かった!ありがとう!」 と言ってもらうことができ、自分の存在意義を感じながら働くことができています。今やっている仕事 がやりたいと思っていた仕事ではないものの、誰かに必要とされている、頼りにされていると感じるこ とができることが働く上での最大のモチベーションになっています。今、働きがいを仕事で感じられて いない人にはやりたい仕事を探すのも大事だけど、自分の強みは何か、自分が必要とされたり、頼られ るのはどこなのかを考えることも大切と伝えたいです。

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